6月27日、東京・港区の品川プリンスホテルで「ジャパンウィンターリーグ2024」の開催記者会見が行われた。
株式会社ジャパンリーグの鷲崎一誠 代表取締役と、株式会社西武ライオンズの飯田光男 常務取締役球団本部長が登壇し、今年の開催について会見を行った。
(写真 / 文:白石怜平)
3回目の開催で初のNPB球団が参加
ジャパンウインターリーグ(JWL)は、毎年11月下旬から1ヶ月の間、沖縄で開催されている日本初のウインターリーグ。
昨年は11の国と地域の選手が参加し、ここへ来た野球人が新たな道を拓く場となった。22年に第1回を開始してから3回目を迎えた今年、一つ大きなムーブメントが起きた。
埼玉西武ライオンズがJWLに選手を派遣することになったのだ。
日本人ではこれまで主に社会人野球や独立リーグの選手が参加していたが、NPB球団に所属する選手が加わるのは初。
今回行われた記者会見では、西武と合同発表という形で行われた。
冒頭に挨拶した西武・飯田球団本部長(同左)と鷲崎さん(写真右)
「野球界を牽引する”フロントランナー”に」
最初に飯田球団本部長から西武がJWLに参加することになった背景を明かした。
他のスポーツの人気が高まり多様な選択肢ができたことや少子化の影響もあり、野球人口の減少が顕著に挙げられている。
その一方で昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一や、大谷翔平選手を始め日本人メジャーリーガーの活躍が連日報道されるなど、日本の野球は世界においても高水準であることが証明されている。
これらの事実を交えながら、飯田球団本部長は更なる日本野球発展のために「我々は新しい分野にチャレンジし、野球界を牽引する”フロントランナーになること”を目指しています」と球団の方向性を示した。
その新たな挑戦の一つがJWLへの参入である。NPBの選手を派遣することによる意義について以下のように話した。
「NPBの球団からJWLに派遣することでリーグの認知度が向上し、参加団体がさらに増えることを期待しています。プロとアマチュアの交流がさらに深まることで、野球界の発展に寄与できると考えています」
JWLへの参加することになった経緯を語った
また飯田球団本部長は、もう一つの目的があると続けた。
「ナレッジのシェアも目的の一つ。というのも、我々はスタッフの派遣も予定しています。選手だけでなくスタッフ同士でもプロとアマチュアとの間で情報交換をできるようにする。グラウンド外での交流も盛んにしたいです」
西武は台湾やオーストラリアなど海外のウィンターリーグに選手を派遣してきた。それを続けつつ、今年は若手を中心にさらに選手派遣を予定しているという。
他にも球団の取り組みとして、選手・指導者を育成する人財開発やライオンズ整形外科クリニックの開院に代表されるハイパフォーマンス部門の強化など、”フロントランナー”への具体的な項目を紹介した飯田球団本部長。
その後の質疑応答では現在の一軍でのチーム状況についても触れつつ、「一人でも多く一軍で活躍できる選手を育成することは急務です」と気持ちを強く表わした。それに加えて、
「選手に実戦経験を積んでもらいたいのが一番の狙いです。ここをきっかけに来シーズン一軍の舞台で結果を出し、チームの勝利に貢献してくれる選手へ育ってほしい」と改めて期待を述べた。
今年は約2倍の海外参加者を見込む
続いて鷲崎さんからJWLについて昨年の実績と今年行われる第3回の概要について紹介された。
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