野球、ソフトボールに次ぐ、第三の野球型競技「ベースボール5」(ベースボール・ファイブ 英語表記: Baseball5)の記念すべき第1回 Baseball5日本選手権が2024年2月4日(日)に横浜武道館で開催され、新たな歴史の一歩を踏み出した。
ベースボール5とは2017年に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)によって野球、ソフトボールに次ぐ第三のベースボール型競技として考案された野球版アーバンスポーツ。現在は80カ国以上で普及が進んでおり、野球界、ソフトボール界からも注目を集めている新競技である。
最大の特徴は「野球はお金がかかる」を払拭し、グラブもバットも防具も不要で、「ボール一つでできる」ことにある。また、21メートル四方のフィールドで試合が行われ、1チーム男女混合5人制、5イニング制、1試合の試合時間は約30分という、すべてがコンパクト設計。まさに、誰でも、どこでも、気軽に”野球”が楽しめる新競技だ。
記念すべき「第1回 Baseball5日本選手権」開催にHomebase編集部が潜入した。
侍ジャパンが冠協賛へ
まず、国内のベースボール5の注目すべき点は、アマチュア野球界、ソフトボール界が団結して新競技の普及でタッグを組んで進めているところだ。具体的には全日本野球協会が2019年から講習会などを皮切りに普及を本格的に開始。翌2020年には日本ソフトボール協会の協力も得て、現在の運営組織である「Baseball5 JAPAN」が発足した。
そして今回、記念すべき初の日本選手権に野球日本代表「侍ジャパン」(株式会社NPBエンタープライズ)の冠が付き、「侍ジャパン チャレンジカップ 第1回Baseball5日本選手権」となった。プロ、アマ、ソフトボールを含む国内の野球界、ソフトボール界が一体となりベースボール5の普及に乗り出した意義は大きい。
DJ、MC、選手、審判、観客が一体に
会場に入ると、横浜武道館のメインコート内に21メートル四方のフィールドが2面あり、中心ではDJブースで音楽を流し、MCとともに会場を盛り上げていた。リズムに乗りながらジャッジをするゲームオフィシャル(審判)パフォーマンス。少なくとも野球を観に来た感覚ではない。その空気と見事に融合するように、真剣な眼差しと笑顔で躍動する選手たちと、応援をする観客とが一体となり、会場全体が熱くも楽しい空間が醸成されていた。
特に、緊張と真剣勝負な面持ちの中にも、常にプレーが途切れるごとに笑顔を絶やさずコミュニケーションをとり、審判のジャッジに一切のクレームや抗議もなく、相手の好プレーに対しても称えるなど、心からスポーツを愉(たの)しんでいる選手たちの様子が印象的だった。
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