2021年規則改正における2段モーションの解釈について

 「Q&A 事例解説」では一般財団法人全日本野球協会によされる多くの規則についてのご質問の中から、特によく頂く質問をピックアップ。ご質問に対する回答内容を皆さんと共有することで皆さんの理解を深めていただくことを目的としています。

 ぜひ、ルールの深掘りにご活用ください。

▼質問内容

2021年度規則改正について教えてください。

5.07 (a)(1) ① および同(2) ② の文言が下記のように変わりました。

「打者への 投球動作を起こしたならば、中断したり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない。」

昨年までアマチュアではいわゆる2段モーションが禁止されておりました。しかし今年から2段モーションは「中断」ではないので、アマ全体(高校野球や中体連含めて)許容されるという解釈でよろしいでしょうか?

▼回答内容

二段モーションに関する取り扱いの変更は、5.07(a)(1)および(2)に規定する、投球動作の“中断”、“変更”について説明した【注2】(規則書P.45)の改正に伴うものです。

昨年まで【注2】の後段に記述のあった、「投手が投球動作をスムーズに行わずに、ことさら段階をつけるモーションをしたり、手足をぶらぶらさせて投球することである。」という文章を削除しました。

2018年の規則改正により、二段モーションについては、走者のいない場合には、反則投球のペナルティを課さないこととしましたが、塁に走者がいるときは“ボーク”が宣告されることになっていました。

今回の改正により、二段モーションと言われる動作のうち、自由な足を上下させたり、グラブを叩いたりする動作に関しては、投球動作の一部として認めることとしたため、塁上に走者がいる場合でも実際に打者に対して投球したときには“ボーク”を宣告することはありません。

しかし、塁上の走者に対してけん制したら、投球動作の変更にあたりますので“ボーク”となります。(投球動作を一時停止した場合は、打者に対して投球しても、塁にけん制球を投げてもボークです)

高校野球においては、2018年の改正時にも、特別規則として反則投球のペナルティを残していますので、今回も、社会人や大学とは異なる扱いになると思います。詳しくは高校野球連盟での特別規則等を確認してください。

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