2018年度より公認審判員の昇級認定試験が開始され、今年で5年目。実技試験の前にまず突破しなくてはいけないのが学科試験で、これはコンピュータを使った試験方式(CBT: Computer Based Testing)で実施される。ペーパーテストとは異なり、どのように受けるのか想像がつきにくい方も多いのではないか。昇級を目指す審判員の方に、少しでも参考にしていただけるよう、取材班は学科試験会場の一つである歌舞伎座テストセンターを訪問。受付からテストまでの体験レポートをお届けする。
※動画挿入予定
はじめに:テストセンター訪問前に~まずは試験時間・会場を予約
【受験者登録】
CBTの便利な点は、自分の都合のよい日時・会場を選べることにある。試験を受けると決めたら、アマチュア野球公認審判員昇級認定試験の申込ページ
(https://cbt-s.com/examinee/examination/yakyu.html)で、受験者登録(マイページアカウントIDの新規作成)を行う。
【受験予約】
登録が完了したら、次は受験予約の手続きを行う。試験の申込ページよりログインし、全国に300以上ある会場の中から、試験期間中で自分の都合の良い会場・日時を選んで予約を行う。受験料の支払い方法は、クレジットカード決済、コンビニエンスストア決済、Pay-easy(ペイジー)決済からの選択となる。
今回、取材班は「歌舞伎座テストセンター」を訪問した。なお、歌舞伎座テストセンターへのアクセスはこちら(https://cbt-s.com/kabukiza-tc/)をご覧いただきたい。
ステップ1: テストセンター訪問~受付


試験会場へは試験開始の30分~遅くとも5分前には到着するようにする。遅刻すると受験ができなくなってしまうので、時間には余裕をもって会場へ向かうこと。会場に着いたら、まず受付を行う。このとき、本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、顔写真付の社員証や学生証等)の提示が求められる。続いて、受付担当者より「受験ログイン情報シート」を受け取り、記載内容を確認し署名する。携帯電話や上着などの手荷物は全て指定のロッカーに預ける。(ロッカーがない会場の場合は、会場に応じて対応が異なる)。最後に、試験室入室後の注意事項の説明を受け、試験中に利用できる筆記用具とメモ用紙を受け取り、試験室に入室する。
ステップ2: 試験会場入室後~試験開始
試験会場入室後、指定された座席についたら「受験ログイン情報シート」に記載されているID とパスワードを入力する。テストマシン(PC)上で、試験科目を確認し、操作の確認と練習(チュートリアル)を終えたらいよいよ試験開始となる。公認審判員昇級認定試験の学科試験は、公認野球規則、アマチュア野球内規、野球審判員マニュアル(アマチュア野球規則委員会編)の内容から出題される。1級・2級とも全て○×問題で、問題数は25問、試験時間は30分であり、1級の学科試験に合格するためには25問中20問以上、2級の学科試験に合格するためには25問中18問以上の正解が必要となっている。なお、学科試験に不合格の場合は、試験期間内であれば再受験が可能だが、出題される問題は多数ある問題の中からランダムで出題されるため、同じ問題が出題されるとは限らない。(異なる問題が出題される場合が多い。)


ステップ3: 試験終了~結果の受け取り
「試験終了」ボタンを押すか、試験時間が経過すると試験は終了となる。「試験結果」ボタンが表示され、クリックするとスコアレポートが画面表示される。このため、試験終了後、直ちに試験の結果を知ることができる。最後に「印刷」ボタンを押したら、受付で渡された受験ログイン情報シートやメモ用紙等をもって、静かに試験室から退出する。退出後、受付で試験が終了した旨を伝え、受験ログイン情報シート等を返却する。その後、印刷されたスコアレポートを受け取り、ロッカーに預けた荷物を回収し、ロッカーのカギを返却したら学科試験は終了となる。
以上が学科試験の申込みからテストまでの流れとなる。コンピュータによる試験には慣れていないという方が多いと思われるが、本記事を参考にぜひ昇級試験にチャレンジしていただきたい。
注1) 1級の昇級試験を受けるには、2級に認定された日が含まれる年度を含む3か年度、2級の昇級試験を受けるには3級に認定された日が含まれる年度を含む3過年度の経過が必要。
[参考]結果受け取り後の流れ
1級学科試験合格の場合:
試験期間が終了する9月以降、学科試験申込時に登録したメールアドレスへ、BFJより1級の実技試験に関する連絡が届く。
2級学科試験合格の場合:
2級の実技評価は原則として各都道府県等の組織で開催されるため、まずは所属団体に報告することが望ましい。試験期間が終了する9月以降、BFJから各団体(受験者が試験申込時に選択した所属団体)へ2級学科試験合格者のリストを送付する。各都道府県等の団体はこの通知などをもとに対象者へ連絡のうえ、2級の実技試験を開催する。
不合格の場合:
学科試験の受付可能期間中であれば、再度申込を行って、残る試験期間中のいずれかの日程で再受験することが可能となっている。
注2) テストセンター内の撮影は禁止となっている。今回は取材のため、特別な許可を得て撮影を行った。

